Japanische Klassiker mit Furigana
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にじ
彩虹
山本 周五郎
Lesen Sie 彩虹 (にじ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.898 Zeichen · 28 Bildschirme
」
「わかった、それではおれの意見を云おう」
と、伊兵衛はずばずばと云った。
「……その得た人望に依ってどんな政治を行うか知らない、しかしまず人気を取るというやり方には嘘がある、其許の政治が正しいものならあえて事前に人気を取る必要はない筈だ、おれは筆頭年寄として絶対に反対する」
「どこまで反対し切れるか見たいな」
宗之助は上機嫌に笑った。
「……脇田政治のうしろには家中一統と領民が付いているぞ」
「それがどれだけのちからかおれも見せて貰おう、次ぎにもう一つ話がある」
伊兵衛は区切りをつけるように咳をした。
「……其許は半年まえに、桃園のむすめを嫁に欲しいと云った、おれは頼まれてその仲次ぎをした、女は承知すると答えたので、おれは其許にその返辞をもっていった筈だ、覚えているか」
「ああそんなこともあったな」
宗之助はわざとらしく眉を顰めた。
「……そうだ、たしかにそんなことがあったっけ」
「そのとき其許は、すぐ正式に人を立てて申込をすると約束した、ところが人も立てず、むすめのほうへおとずれもしないという、……脇田、これをどう解釈したらいいんだ」
「実は嫁は定ったんだ」
彼は具合の悪そうな顔もせずに云った。