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Japanische Klassiker mit Furigana

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やくにんがくさんそく

役人学三則

末弘 厳太郎

Lesen Sie 役人学三則 (やくにんがくさんそく) von 末弘 厳太郎 (すえひろいずたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.454 Zeichen · 172 Bildschirme

Aozora Bunko

読者諸君はこの事件をもって一小下級官吏によってなされた些事なりとしてこれを軽々に付してはなりません。彼は一小下級官吏に違いありません。しかしこの具体的の事件について「国家」を代表したのは彼その人です。その以外の何者でもありません。外国から帰ってくる幾多の旅客がまず最初に接する「日本国」はすなわち彼です。そうしてその彼が旅客の携帯する「名画」のわいせつと否とを判断してその輸入の許否を決するのだと思えば、どうしてこの事件を一小事として軽視することができましょう。相手は「彼」一個人ではないのです。「国家」そのものです。この当該事件については「彼」の目、「彼」の頭がすなわち「国家」の目であり頭です。「役人の頭」を問題にしないで何としましょう。

四

「役人の頭」だからといってわれわれ人民の頭とたいして違うわけはありません。だいたい同じような境遇に育ち、同じような教育を受け、同じようなものを食って生きている以上、「役人の頭」だけが特別なわけはない。彼らもわれわれと同じように、美しきを見ては美しと思い、悲しきを聞いては悲しと思うに違いありません。

現在のいわゆる「法治国」