Japanische Klassiker mit Furigana
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やくにんがくさんそく
役人学三則
末弘 厳太郎
Lesen Sie 役人学三則 (やくにんがくさんそく) von 末弘 厳太郎 (すえひろいずたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.454 Zeichen · 172 Bildschirme
ところが現在わが国に行われつつある官吏責任問題の実際はこの点がきわめて形式的に取り扱われてはいないであろうか。停車場が雑踏した場合に、駅長がいかに気をつけても、中には突き飛ばされて線路に落ちる人もあろう。その際駅長が最善の注意を怠らなかったとすれば、彼にはなんらの責任もないわけです。責任はたまたまその突き飛ばした人ないしは雑踏の原因を作った人々にあるわけです。しかるに今の実際では、その際駅長なり駅員なりの中から、必ずいわゆる「責任者」を出さなければすまさないのではないでしょうか。
責任は、自由の基礎の上に初めて存在する。規則によって人の自由を奪うとき、もはやその人の責任を問うことはできないのです。しかるに、万事を規則ずくめに取り扱う役所なり大会社なりは、使用人の責任までをも規則によって形式的に定めようとします。その結果、責任は硬化し形式化して全く道徳的根拠を失います。
ところが、役人も生きねばならぬ。妻子を養わねばならぬ。その役人が自由を与えられることなしに、責任のみ形式的にこれを負担せしめられるとき、彼らははたして黙してその責任に服するであろうか。