Japanische Klassiker mit Furigana
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やくにんがくさんそく
役人学三則
末弘 厳太郎
Lesen Sie 役人学三則 (やくにんがくさんそく) von 末弘 厳太郎 (すえひろいずたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.454 Zeichen · 172 Bildschirme
しかし実際の役所をそういうものと考えて役人になったら非常な間違いである。すべての役所はあらゆる機会を利用して自分の縄張りをひろげようと努力している。そのために常時積極的ないし消極的の権限争議をやっているのが現在の役所である。彼らは自己の縄張りを拡張したり維持するために、必要があると、国民の利益はもとより国家的利益をすら無視してなんらはばかるところがない。ある役所でなにか新しい仕事を始めようとすると必ずやほかの役所は主管事務の関係からいろいろと難癖をつける。そうして少しでもなにか利得を得ようとする。事が数省の主管に関係する重要事項であると、それに関する統一的制度を樹立する必要がいかに緊急でも、できるかぎりその統一せらるべき新制度を自己の主管下に置きたいという希望から、いろいろ互いにかけひきをする。それがため統一がおくれてもなんら介意するところがない。
例えば、現在統一的水法の制定と水関係の行政事務を統一する必要が非常に大きいにもかかわらず、関係官庁たる内務、農林、逓信の三省はいずれも互いに協調してこの統一事業を進める誠意をもたない。のみならず例えば、ある一省がそれに関する準備事務を進めると、あたかも敵国に対して軍機を秘すると同じような態度で、調査資料を秘密にするようなことをする。