Japanische Klassiker mit Furigana
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かれ
彼
Lesen Sie 彼 (かれ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.980 Zeichen · 11 Bildschirme
(その手紙はいつも彼の読んだ社会科学の本の名を列記していた。)しかし彼のいないことは多少僕にはもの足らなかった。僕はKと会う度に必ず彼の噂をした。Kも、――Kは彼に友情よりもほとんど科学的興味に近いある興味を感じていた。
「あいつはどう考えても、永遠に子供でいるやつだね。しかしああ云う美少年の癖に少しもホモ・エロティッシュな気を起させないだろう。あれは一体どう云う訣かしら?」
Kは寄宿舎の硝子窓を後ろに真面目にこんなことを尋ねたりした、敷島の煙を一つずつ器用に輪にしては吐き出しながら。
四
彼は六高へはいった後、一年とたたぬうちに病人となり、叔父さんの家へ帰るようになった。病名は確かに腎臓結核だった。僕は時々ビスケットなどを持ち、彼のいる書生部屋へ見舞いに行った。彼はいつも床の上に細い膝を抱いたまま、存外快濶に話したりした。しかし僕は部屋の隅に置いた便器を眺めずにはいられなかった。それは大抵硝子の中にぎらぎらする血尿を透かしたものだった。
「こう云う体じゃもう駄目だよ。とうてい牢獄生活も出来そうもないしね。」
彼はこう言って苦笑するのだった。