Japanische Klassiker mit Furigana
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かれらるろうす
彼等流浪す
小川 未明
Lesen Sie 彼等流浪す (かれらるろうす) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.238 Zeichen · 5 Bildschirme
流浪者程、自然をいつくしむものがないと、クロポトキンは言っている。なぜなら、自然のみが、どこに行っても、莞爾として、遊子を懐にいれて欺かないからだ。しかし、変らないというばかりでは、このことは説明されない。一脈故郷の空や、原野と、ながめの相通ずるものがあるがためである。
初期のロマンチストを目して、笑うことはできぬ。英国の山川詩人が、故郷の自然を愛したのは、清純な魂によってである。スコットランドの素朴な風景や、居酒屋に集る人々等は、バーンズによって、永久に芸術に生かされている。
北方派の画家等にして、南欧の明るい風光に、一たび浴さんとしないものはない。彼等は、仏蘭西に行き、伊太利に行くを常とした。しかし、そこはまた、彼等にとって、永住の地でなかったのである。伊太利の空を描いても、知らず北欧の空の色が、描き出されるのをいかんともすることができなかった。ゴッホに、到底セザンヌの軽快洒脱を望むことはできないが、その表現主義的であり、哲学的である点に於て、ゴッホとムンクと相通ずるところがあるのは、同じ、北方の産であったゝめであろう。
私達は、さらに、漂浪の詩人に、郷土のなつかしまれたのを知る。