Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
それも木の燃えさしで書きましたのですから、はっきり分り兼ます。その内に附木は燃え切ってしまう。
文「やア、こりゃ困ったわい」
と其処(そこ)らの木屑(きくず)に火を移して読みますると、「我が恋は行方(ゆくえ)も知らず果てもなし」までは読めましたが、後(あと)は確(しか)と分りませぬ。これは古今集の恋歌(こいか)でございますが、筆蹟は消し炭で書いたのですから確と分りませぬ。
文「全くお町の成れの果ではないか知らん、旅宿(りょしゅく)で見た短冊(たんざく)といい、今また此の歌といい、何(ど)うもお町らしい、お町であってくれゝば何(ど)れ程嬉しかろう、神よ仏よ、早く此処(こゝ)に居合す人に逢わせ給え」
と祈って居りますと、積る木(こ)の葉を踏分け来(きた)るは正(まさ)に人の足音でございます。
文「はてな、今其処(そこ)へ人が立止った様子、もしやお町では無いか知らん」
と燈火(あかり)を翳(かざ)して見ようとする途端に火は消えてしまいました。何か口の中(うち)で云うて居(お)る言葉は確かに女の声であります。もう文治は耐(たま)り兼て、「やアお町か」