Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
事はないぞ、さぞ難儀したであろう、さぞ困苦艱難(こんくかんなん)したであろう、この文治もの、そちに劣らぬ難儀はしたが、天日(てんぴ)に消ゆる日向(ひなた)の雪同前、胸も晴々(はれ/″\)したわい、おゝ斯様(こん)な悦ばしい事は……」
と鬼を欺(あざむ)く文治もそゞろに愛憐(あいれん)の涙に暮れて、お町を抱(かゝ)えたまゝ暫く立竦(たちすく)んで居りまする。お町は漸(ようや)く気も落着いたと見えまして、
町「旦那様、私(わたくし)は……」
文「もう宜(い)い、もう宜い、何も云うてくれるな、敵(かたき)の手掛りも薄々知れて居(お)るゆえ、今に満足させるぞよ」
町「はい、旦那様、あの蟠龍軒めは……」
文「よし/\、左様に心配してくれるな、おゝ悦ばしい」
とお町の手を取って小屋の内に一休み、言わず語らず涙にくれている、互いの心の中(うち)は思いやられて不憫(ふびん)でござりまする。
四十一
文治夫婦は深山(みやま)の小屋にて、島に一年蟄居(ちっきょ)の話、穴に一年難儀の話、積る話に実が入(い)りまして、思わず秋の夜長を語り明しました。
文「もう夜(よ)が明けたの」