Japanische Klassiker mit Furigana
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のちのなりひらぶんじ
後の業平文治
三遊亭 円朝
Lesen Sie 後の業平文治 (のちのなりひらぶんじ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.545 Zeichen · 216 Bildschirme
併(しか)し其の申渡し書には御老中お月番(つきばん)の御印形が据(すわ)らなければ、切腹させる訳にはまいりませぬ。町奉行石川土佐守殿は文治の口供(こうきょう)ばかりではございませぬ、幾枚も一度に持参いたしますると、正面に松平右京殿その外(ほか)公用人御着席、それより余程下(さが)って町奉行が組下(くみした)与力を従え、その口証を一々読上げて、公用人の手許(てもと)迄差出します。御老中はお手ずから印形の紐(ひも)を解くのが例でございます。其の紐の長さは一丈余もありまして、紐の先を御老中が持って居りますと、公用人が静かに印形を取出して奉行に渡し、奉行がこれを請取(うけと)って捺(お)すという掟(おきて)ですから中々暇が取れます。其の内にお退(ひけ)の時計が鳴りますと、直ぐ印形の紐を引きますから、捺しかけても後(あと)は次のお月番へ廻さなければなりませぬ。それが為に命の助かった例(ためし)もございます。だん/\捺してまいりまして愈々(いよ/\)文治の口供に移りますと、まだ公用人が手を掛けませぬ内に御老中が頻(しき)りに紐を引きますので、奉行は捺す