Japanische Klassiker mit Furigana
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おはぎとななくさがゆ
御萩と七種粥
河上 肇
Lesen Sie 御萩と七種粥 (おはぎとななくさがゆ) von 河上 肇 (かわかみはじめ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.614 Zeichen · 23 Bildschirme
青楓氏が今の夫人と法律上の結婚をされる際、その形式上の媒酌人となったのは、私達夫妻であるが、私はそれを何程の事とも思っていなかった。ところが、私が検挙されてから、青楓氏の雑誌に公にされたものを見ると、先きの夫人との離縁、今の夫人との結婚、そう云ったような面倒な仕事を、私たちがみな世話して纏めたもののように、人をして思わしめる書き振りがしてあり、殊に「私は今も尚その時の恩に感じ、これから先き永久にその恩をきようと思っている」などと云うことを、再三述懐して居られるので、最初私はひどく意外に感じたのであるが、後になると、馬鹿正直の私は、一挙手一投足の労に過ぎなかったあんな些事を、それほどまで恩に感じていられるのかと、頗る青楓氏の人柄に感心するようになっていた。私は丁度そうした心構で初めて其の家庭の内部に臨んだのだが、そこに漂うている空気は、何も彼も私にとって復た甚だ意外のものであった。後から考えると、私はこの時から、この画家の人柄やその文章の真実性などに対し、漸く疑惑を有ち始めたもののようである。
その後の十一月の末、私はまた河田博士と共に青楓氏の画房を訪うた。