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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

Lesen Sie 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.621 Zeichen · 195 Bildschirme

Aozora Bunko

ほかに、安彦君の身長を知る何かがあるか、これが我々に課された宿題の一つだ」

語を切って一同を見廻した。

「次に、重吉の企んだカラクリであるとすれば、わざわざ連れこんでおいて、なぜニセモノであることを自ら立証する必要があったか、美津子嬢は、これに対して、面白い観察を下した。つまり、復員の安彦君がニセモノだと知っているのは蔭の作者、この場合は重吉に当るが、つまり重吉だけはニセモノと知っている。しかし、ほかの家族には分らない。昭和十七年の犯人も、ニセモノとは知らない。したがって、犯人を知っている安彦君が復員したから、殺さなければならない。そして、すでに忘れられた昭和十七年の犯人は、新しい殺人事件の犯人として捜査されることゝなる。これを狙ったカラクリだ、という美津子さんの観察だ。これを重吉の場合にあてはめると、成り立たないこともない。彼は正義を愛する龍教の信徒だからだ。彼は一目見てニセモノを見破ったというが、殺された後までは、ニセモノを見破ったことを言明しなかった。たしかに、疑しいところはある。しかし、安彦君がニセモノとすれば、重吉は手型をスリ替えておかねばならぬ。