Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
兄妹が、波うち際で、貝がらをひろって遊んでいますと、うしろでざくりざくりと砂を踏む音がするではありませんか。
「だれかしらん」
と、うしろをふりかえってみると、背のひょろたかい一人の老人が、腰を曲げてよぼよぼと歩いていきます。肩には何がはいっているのか、大きな袋をしょっていました。
一彦は、そのとき下から老人の顔をちらと見上げましたが、おやと思いました。なぜといえば、その老人の顔がいかにも奇妙な顔だったからです。
2
砂の上をざくざくと歩いてゆく老人の顔が、たいへん奇妙だったといいましても、決してこわい顔だの、おそろしい顔ではありません。
いや、むしろおそろしいの反対で、ずいぶん滑稽な顔なのです。それは、よくお祭のときなどに、つくり舞台のまんなかへ出てきて滑稽なことをやってひとを笑わせるひょっとこだの、汐ふきだのというおかしい面をかぶった者がありますが、そのうちであの口のとんがった汐ふきそっくりの顔をしていたのです。
(あははは、おかしいな)
と笑おうとした一彦でしたけれど、老人を笑うなんてよくないと思って、あわてて笑をかみころしました。
汐ふき顔の老人は、なんにも気がつかないという風に、兄妹のうしろをとおりすぎました。