Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
かいきいっせきばなし
怪奇一夕話
岡本 綺堂
Lesen Sie 怪奇一夕話 (かいきいっせきばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.745 Zeichen · 18 Bildschirme
この奇怪なる報道が一たび新聞紙上にでも現れたら、銀ブラ党も定めて大恐慌を来すであろうが、驚く勿れ、それは支那の話である。
なにしろこう云ったようなわけで、支那の幽霊は白昼雑沓のなかを横行濶歩しているのである。いかに彼等が大胆であり、勇敢であり、明朗であるかが窺い知られるではないか。それに比較すると、日本の幽霊や外国の幽霊は、小胆で卑怯で陰鬱で、彼が男性的英雄的であるに反して、これは女性的小人的である。国際連盟の席上に幽霊を連れ出せば、支那は優に世界列強を懾伏せしめ得るに相違あるまい。
もう一つ、日本の幽霊の弱点は足の無いことである。支那は勿論、外国の幽霊にも立派に二本の足がある。不幸にして日本の幽霊は足が無い。いや、日本の幽霊も昔は足があって、憎い奴を蹴殺した例もあるのであるが、江戸時代に丸山応挙などという不心得の画家が現れて、おのれ一個の功名を擅ままにする為に、腰から下をぼかしたような幽霊を描き出したのが抑も間違いの始まりで、我が幽霊は胴斬りの様な片輪者にされて仕舞ったのである。恨みがあらば応挙に云え。なぜその当時の幽霊達がこの残酷なる画家を執殺さなかったかと思う。