Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
Lesen Sie 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) von 寺島 柾史 (てらしままさし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.159 Zeichen · 87 Bildschirme
「じゃ、君は、あの怪老人を、あの偉大な生理学者を、亡霊だったというのかい」僕は、聞返すと、
「だって、妙じゃないか。幽霊船が、やっぱり、ほんとうの幽霊船なら、あの白衣の老人も亡霊にちがいないよ」
「じゃ、君だって、亡霊かい」
「どうして?」
「君は、あの船の甲板で、豹のような水夫のために、左胸部を背後から射貫かれて、死んだのじゃないか。僕は、たしかにそれを目撃したのだ。だのに、また生き還るなンか、ふしぎだよ。やっぱり、亡霊かもしれないよ」
「そ、そんなことがあるものか。僕は、いったんは殺されたが、あの白衣の老人の手術で、心臓を取替てもらって生き還ったのだ」
「じゃ、白衣の老人の腕前を信じることが出来るだろう。そしたら、あの人を亡霊というのはまちがっている。君が亡霊でないなら、あの科学者だって亡霊じゃないよ。もちろん、人造島をつくった博士だって、亡霊じゃない」
「うむ……。可笑しいね。何が何だか解らなくなって来たぞ。……待てよ。じゃ、あのどろぼう船だけが、亡霊だったのかもしれないね」
「それなら、僕もそうおもうね。渦巻く海面から、忽然と消えて無くなるなンか、やっぱり幽霊船だった」