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Japanische Klassiker mit Furigana

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ハムレット

怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット

久生 十蘭

Lesen Sie 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.034 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

「水だ!」

どの顔も、感激の色も喜悦の徴もあらわさなかった。気が狂いそうな激しい飢渇。それは、いかなる苦難をも克服しようとする執拗な意力の下でガッチリと圧し殺されていた。六人の漁夫たちは、休めの姿勢で、飲んでもいいという博士の許可を、しずかに待っていた。

博士は、岩萼のそばへ跪いて掌で水を掬って飲んだ。すこしばかり硅素を含んだ氷のような水が、カラカラに燥ききった咽喉の奥に痛烈にしみとおっていった。

「大丈夫だ!」そして、手真似で、飲んでもいいという許可を与えた。

「しばらく休憩しよう」

博士は、経緯儀を取り出すと、手ばやく自分らのいる地点の観測に取りかかった。

六人の漁夫たちは、背嚢をおろすと、かわるがわる水を飲み、水筒をいっぱいにし、それから、側壁にもたれて坐った。誰ひとり寛いだような恰好はしていなかった。命令だから止むを得ずこんなふうにしているのだといったようなようすだった。六人の漁夫たちの面には、すさまじい緊張の色が圧しつけられ、ちょっとした身振りにも、なにか迫るような凄気が感じられた。

近くに罅隙があるらしく、湿気を帯びた風が、そっと皆のうえを吹き通っていった。