Japanische Klassiker mit Furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.233 Zeichen · 223 Bildschirme
――こういう時に、青年の眼というものは、えてして一つの焦点に注がれるものなのである。
御多聞にもれず、鷺太郎の眼も、いつしか一人の美少女に吸つけられていた。
勿論、見も知らぬ少女ではあったが、この華やかな周囲の中にあっても、彼女は、すぐ気づく程きわだって美しかった。
そのグループは深紅と、冴えた黄とのだんだら縞のテントをもった少女ばかりの三人であった。
鷺太郎の眼を奪った、その三人組の少女は、二人姉妹とそれに姉のお友達で、瑠美子――というのが、その姉娘の名であった。
彼は、その瑠美子にすっかり注目してしまったのである。まことに、なんと彼女を形容したらいいであろうか。その深紅の海水着が、白く柔かい肢体に、心にくいまでにしっかりと喰込み、高らかな両の胸の膨らみから、腰をまわって、すんなりと伸びた足の先にまで、滑らかに描かれた線は、巨匠の描く、それのように、鮮やかな均斉のとれた見事さであった。
そして、その白く抜けた額に、軽がると降りかかるウエーヴされた断髪は、まるで海草のように生々しく、うつくしく見えた。
彼女は何んの屈託気もなく、朗らかに笑っていた。