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Japanische Klassiker mit Furigana

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あしのうら

怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像

蘭 郁二郎

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.233 Zeichen · 223 Bildschirme

Aozora Bunko

だ、動物にしても海鞘のように腎臓のない規則外れの奴があるが、こいつは迚も動物とは思えないほど鈍間なんだから、このことからも残滓の排泄を知らないで、全身中にへばり附けている植物は不活溌だろうじゃないか」

「…………」

相槌を打っていようものなら、吉見はおよそ何時間でもこの奇妙な話をつづけているに違いなかった。

川島は、さっきの吉見の口ぶりから、なんとなくあの美しい洋子達に関しての秘密でも打明けられるように勝手に思い込んで、ついうかうかとこの妙な小屋について来た経緯に少しずつ後悔を覚えて来た。こんな別の世界のようなことを、長々と聞かされるくらいなら、あのまま分れて、陽のあるうちに目的の熊野川へ出ていた方が、よっぽどましだった筈である。

また、考えて見れば、山の中で偶然出逢った男などに、年頃の、しかも美貌の少女の秘密などを――例えそんなものがあったとしても――わざわざ呼止めて打明けるであろうか。

――川島は、自分自身の甘さ加減に舌打ちしたくなった。

「なるほど。よくわかりました。ぼくはこの浮世を棄てた山の中で研究に没頭されている吉見さんの研究所から、素晴らしい植物が生れ出るに違いないと思いますよ――では、ぼくは」