Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいいくらやみまつり

怪異暗闇祭

江見 水蔭

Lesen Sie 怪異暗闇祭 (かいいくらやみまつり) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.923 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

それはどういう呑み方でございますか」

「金持の道具では敵わぬが、貧乏人の台所なら高が知れておる。それに一通り酒を注いで片っ端から呑み乾すのだ」

「へえ、それでは、まあ茶碗に皿、小鉢、丼鉢、椀があるとして、親子三人暮しに積ったところで、大概知れたもんでございますな。手前でもそれなら頂けそうでございます」

「ところが、拙者は茶碗や皿などは数には入れておらん。いくら貧乏世帯でも鍋釜はあるはず。それまで一杯注いで置いて呑む」

「こいつあ恐れ入りました」

まさか小机源八郎、それ程呑めもしないのだが、座興を混ぜて吹飛ばしたのだ。

話が面白くなって酒も大分はずんで来た。

「や、拙者は当所の御祭礼は初めてだが、なんでも昨年は、暗闇の間に、余程奇怪な事が行われたと申すが、それはほんの噂に過ぎぬのか。それも本統にあった事かな」

源八郎はこの旅商人が去年の祭にも来ていたというのからして、探りを入れて見たのであった。

旅商人は少し真面目になって、

「旦那のお聴きになったのは、どんな出来事でございましたね」と問い入れた。

「されば、なんでもどこかの侍が数人とも顔面を何者にか知れず傷つけられたと申す事で」