Japanische Klassiker mit Furigana
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こいとじってときんちゃくきり
恋と十手と巾着切
山中 貞雄
Lesen Sie 恋と十手と巾着切 (こいとじってときんちゃくきり) von 山中 貞雄 (やまなかさだお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.138 Zeichen · 25 Bildschirme
お絹を瞬きもせず凝視める三次。
お絹の頬に涙が光って、
T「もう妾達は同じ穴の狢よ」
と三次に寄り添って「ねッ」
T「わかって呉れて三次さん?」
三次無言。やがて言った。
T「わかったよお絹ちゃん」
てっきり鉄が辺りを見廻し乍ら戻って来た。
三次を見て傍へ寄り、
T「俺の十手を知ら無えか?」
と訊く。
三次が「存じませんね」と知らぬ顔。
そうかと失望した鉄。
フト足許を見て、
「此処にあるじゃねえか」と拾い上げて三次に示す。
三次空とぼけて「御冗談でしょう旦那」
T「それは十手じゃ御座んせんよ旦那」
言われて鉄が「何んだって?」と訊き返して、
「これが十手でなくて何が十手でえ」と言うのを三次がへへへへへと笑って、
T「それァ、あっし等二人の縁結びの神様でサァ」
と言ってお絹と共に去る。(F・O)