Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのくちぶえ

恐怖の口笛

海野 十三

Lesen Sie 恐怖の口笛 (きょうふのくちぶえ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.713 Zeichen · 122 Bildschirme

Aozora Bunko

こうすると全く生きかえらないからネ」

「それくらいのこと、わしにだって分らないでどうする」

「へーン、どうだかな。――殺される前に、学生さんは一人の美しい女の人と一緒に話をしていたのに違いない。その草の間にチョコレートの銀紙が飛んでいる中に、口紅がついたのが交っている」

「ええ、本当かい、それは……」

「ほーら、大辻さんには分っていないだろう。――学生さんは女の人と話しているうちに、女の人はなにか用事が出来て、ここから出ていったのさ。すぐ帰ってくるから待っていてネといったので、学生さんはじっと待っていた。その留守に頸を締められちまったのさ」

「青竜王の真似だけは上手な奴じゃ」

「それからまだ分っていることがある……」

勇少年の饒舌は、まだ続いてゆく。赤星ジュリアは聞き飽きたものかスカートをひるがえして、待たせてあった自動車の方へ歩いていった。

西一郎の方は、さっきから黙って、青竜王の部下だという大男と少年の話を聞いていたが、これもジュリアの跡を追って、その場を立ち去った。彼はまだ怪人の行方をつきとめたい気があるのかも知れなかった。

勇少年と大辻とは、それに気づかない様子で、夢中になって饒りつづけていた。