Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

Lesen Sie 恐竜島 (きょうりゅうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.662 Zeichen · 199 Bildschirme

Aozora Bunko

百フランの古い金貨だった。それを彼は指先でちーんとはじきあげた。金貨は、彼の頭よりもすこし高いところまであがって、きらきらと光ったが、やがて彼のてのひらへ落ちて来た。そのとき筏がぐらりとかたむいた。大きなうねりがぶつかったためだ。

「ほウ」

ラツールは、金貨をうけとめ、手をにぎった。彼はそっと手を開いた。すると金貨は、てのひらの上にはのっていなかった。中指とくすり指との間にはさまっていた。これでは金貨の表が出たことにもならないし、また裏が出たことにもならない。せっかくの金貨のうらないは、イエスともノウともこたえなかったことになるのだ。

「ちぇッ。運命の神様にも、おれたちの前途がどうなるかおわかりにならないと見える」

彼は苦が笑いをして、金貨をポケットへしまいこんだ。

玉太郎は、さっきからのありさまをだまって見つめていたが、このとき口を開いた。

「ラツールさん。上陸しないの、それともするの」

「だんぜん上陸だ。運命は上陸してから、どっちかにきまるんだとさ。かまやしない。それまではのんきにやろうや。どうせこのまま海上に漂流していりゃ、飢え死するのがおちだろうから、恐竜島でもなんでもかまやしない、三日でも四日でも、腹一ぱいくって、太平楽を並べようや」