Japanische Klassiker mit Furigana
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あくまのでし
悪魔の弟子
浜尾 四郎
Lesen Sie 悪魔の弟子 (あくまのでし) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.202 Zeichen · 51 Bildschirme
そうして私が一夜に用いる薬は、既にあの当時、人の倍以上に達してなお足りない有様でした。
その時から、今年まで又八年程の年月が経ちました。あなたはこの間、絶え間なく用いている薬の分量がどの位増すか、勿論経験に依ってお判りでしょう。一言で云えば、私が最近一夜に呑む催眠剤の量は恐らく、やはり絶間なく使用されているあなたには丁度いいかも知れませぬが、たしかに他人に対しては致命的なものなのです。
さて、物語をもとに返しますが、すえ子を失った私、校門をとび出した私は、旧友がだんだん出世するのを耳にしながら、ひたすら堕落の淵に沈んで行ったのですが、丁度、今から二年程前に或る女と同棲するようになりました。それが今の私の妻、昨日私に面会をはじめて許されて私を訪ねて来た私の妻――此の面会が私の運命に如何に重大な意味をもち来したかは、あとで判ります――その妻の露子であります。
彼女は勿論教育がある女ではありません。実は場末のカフェーにつとめていた女です。此の女も私より二つ下なのですが、私が飲みに行っている間につい懇意になってしまったのです。露子は私を愛しました。私が露子に恋したのではありません。