Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あくまのでし

悪魔の弟子

浜尾 四郎

Lesen Sie 悪魔の弟子 (あくまのでし) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.202 Zeichen · 51 Bildschirme

Aozora Bunko

私は側を見廻しました。妻は私と同じ部屋に、床を並べて寝ていた筈です。しかし、露子の姿はおろか、床すらそこにはありません。

失敗?

私はがばとはね起きました。そうしていきなり座敷の襖を引き開けたのです。

そこに私は、台所から今しも出て来たらしい、甲斐甲斐しい女房振りの露子をはっきり認めました。

彼女の顔はいつものように稍愁をおびてはいますが、極めて平和で、私を見るといきなり斯う云いました。

「お起きになって? 余りよくおよってらっしゃったから、今まで黙っておいたのよ、あなたもう夕方の五時だわ」

私は何か云おうとしました。然し舌が乾いて一寸口がきけませんでした。

「お前……お前ゆうべは眠られたかい?」

「いいえ、余りよく眠れなかったの」

「だって薬をのんだんだろう」

「ええ、のむことはのんだんだけど」

「なにかい……あの……俺がやっただけのんだのかい」

「あら、あんなにのんだら死んじまうわよ」

露子は世にも可愛らしい笑をもらしながら、半ば私の無智を憐れむような表情をしながらこう申しました。

「あなたね、御承知ないようだけど、一体お薬をのみ過ぎるのよ、あなたがずっとお留守の間にね、私ねむられないもんだから、いつもの××薬局にお薬貰いに行ったのよ。