Japanische Klassiker mit Furigana
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せきべつ
惜別
Lesen Sie 惜別 (せきべつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.984 Zeichen · 178 Bildschirme
この時代の『道徳家』たちは表面はなはだもっともらしい上品ぶった態度をしていたが、実はかえって礼の思想を破壊しているものであり、全然、礼教を信じていなかったのです。そうして信じている者は、『背徳者』となって竹藪に逃げ込み、ごろつきのように大酒を飲んだのです。僕は、まさか、いま竹藪にはいって、まっぱだかで大酒を飲もうとは思いませんが、しかし、気持は、やはり竹藪の中をさまよっています。僕は儒者先生たちの見えすいた偽善の身振りにあいそが尽きたのです。このことに就いては、あの松島の宿でも、あなたにたくさんたくさん告白した筈ですが、思想が客間のお世辞に利用されるようになったら、もうおしまいです。僕は、この不潔な思想の死骸からのがれたくて、新しい学問にあこがれ故郷を捨てて南京に出たのです。それから後の事も、全部あの時、松島で話したように思います。しかし、僕はこの夏、東京へ行って、さらにもっと苦しい深い竹藪に迷い込んでしまいました。僕には、それが何であるか、わからない、いや、わかっていても、それをはっきり言うのは、おそろしい。もし、僕の疑惑が不幸にして当っていたら、僕は自殺するより他は無いかも知れない。