Japanische Klassiker mit Furigana
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せきべつ
惜別
Lesen Sie 惜別 (せきべつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.984 Zeichen · 178 Bildschirme
思えば いととし この年月
今こそわかれめ いざさらば
互いにむつみし 日頃の恩
わかるるのちにも やよ忘るな
など歌っているうちに、まっさきにくるりとうしろを向いて泣いてしまったのは、この津田氏であった。口では何のかのと威勢のいい事を言っていながら、やっぱり、周さんと別れるのが、誰よりも淋しかったのだろう。私は津田氏と附合って、こんな佳い半面を見るにつれて、以前ほど都会人というものを、おそろしくも、また、いやでもなくなった。また、あの田舎ダンディと誤解せられていた矢島君も、その後、附合ってみると、ただ、ひどくまじめな人で、いつか周さんが仙台の人に就いて批評していたように、「東北の雄藩の責任を感じて、かたくなっている」だけなのである。「仙台の面目」とでもいうようなものに、こだわりすぎて、それで初対面の挨拶が固苦しく、尊大にさえ見えるのであるが、こっちのほうから遠慮なく突込んで行くと、急にはにかんで、なかなか親切な、気前のいいとこを見せてくれる。心の弱いのをかくそうとして、あんな尊大の挨拶をするのではなかろうか、と思われる。周さんに対して、あんなまずい手紙を突きつけたのも、決して支那のひとが劣等だからという侮辱の意味ではなくて、かえって、支那の秀才に対する畏敬の気持も含まれていたのではなかろうか