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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんじのあと

惨事のあと

素木 しづ

Lesen Sie 惨事のあと (さんじのあと) von 素木 しづ (しらきしづ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.258 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

最初の玉は嫁さんので、二度目の玉は老人ので、三番目が子守女のであろうと考えた。が、すぐに赤ん坊のも出れば四つ出なければならないと、神経質になりきって考え込んだ。しかし子供は、この世の中で何の罪も犯していないから、無事に極楽浄土へ往生したのだ――、自分だちは何の恨みもあの殺された人々にはないはずだが、しかし何の為めに、自分だちの家へこうして祟って来るのだろう。と、楯井さんは、殆ど夜のほの/″\と白みかゝる頃まで様々と考え悩んだ。楯井さんは、もう夜あけまで、少しもねむらなかった。そしてあたりが白み出して、すべての物がはっきり見え出すと床をぬけ出た、そして外に出た。

空にはまだ暁の星が光っていた。冷えびえするような空気が、この山奥にみちていた。遠い山の頂には、白い雲がはかれたようになってかぶさっていた。

楯井さんは、一寸あたりを見まわして、昨夜の樹の所へ行った。そして株の切口の所を神経質にこま/″\と見入った。切株は雨にぬれてうす黒くしめっていたが、しかし其他には何の変ったこともない。楯井さんの眼には、青白いかびのような色が株の根本まで印されているのが見当って、少し驚いたが、すぐこれはどんな樹にでもあるものだという事に気づいた。