Japanische Klassiker mit Furigana
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あいか
愛か
李 光洙
Lesen Sie 愛か (あいか) von 李 光洙 (いぐわんす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.381 Zeichen · 11 Bildschirme
かような会話は固より彼の好むところではない、むしろ厭う方である。彼は単刀直入「操君は居りますか」と聞きたかった。しかも彼はこれが出来ない、力めて己の胸中を相手に知らせまいとする、しかし顔は心の間者でいかに平気を装おうとしても必ず現われるのである。主人は訝しそうに彼の横顔を見詰めていた。
「私共はまだまだ。今週の土曜日まででなくちゃ。どうも厭になっちまいますよ」とちょっと顔をめる。蚊群は襲うて来る、汗は流れる。
「どうも今年は格別蒸暑うございますね」と文吉は「操に僕の来たことを知らせたい、しかし知られるのは恥しい」と思いながら答えた。直接知らせないで知って貰うのが彼の希望なのである。操は襖を一枚隔てた室に居る、文吉は頭の中で操の像を描きつつ「モウ知りそうなものだ、彼が来ていることを知りながらも出て来ないのであろうか」と思った。
やがて彼と同室の生徒が入って来た、文吉は何となく喜んでわざと声を高くして「御勉強ですか」と問うた。彼は「ハイ」と答えて自分の室へ帰った、多分僕が来たということを知らせるためだろうと文吉は思った、しこうして喜んだ、がなんらの便もない、彼は居ないのであろうかと疑ってみた、しかし確かに居る、今何か囁いているのを聴いた。