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Japanische Klassiker mit Furigana

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あいとにんしきとのしゅっぱつ

愛と認識との出発

倉田 百三

Lesen Sie 愛と認識との出発 (あいとにんしきとのしゅっぱつ) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.420 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

凄蒼たる色を帯びながらも生命は盛んに燃焼していた。炭火のように赤かった。

けれどもしばらくして私はまた惑い始めた。私の生活法がはたしてよきものであろうかと疑い始めた。全体私は蔽うべくもないロマンチシストである。私は幼いときからあたたかな愛に包まれて大きくなった。私は小さいときからものの嬉しさ哀しさも早く解り、涙脆かった。一度も友達と争ったことなどはなかった。戦闘的態度のエゴイズムなどとても私の本性の柄に合わないのだ。それだのに何ゆえに私はエゴイストでなければならないのだろうか。生命は知情意の統合されたる全一なるものでなければならない。私が友を愛してるということは動かしがたき事実ではないか。心理的事実としては知識も感情も同一であって、その間に優劣はないはずである。それだのに私は何ゆえに知性のみに従って、情意の確かなる事実をなみせなければならないか。それはかなり吟味を要するではないか。しかしながら私が友の生命を実在的に肯定することができないというのもたしかなる事実である。してみれば結局私の生命は有機化されていないということに帰着せねばならない。私の生命は全一ではないのだ。