Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あいについてのもんだい
愛に就ての問題
小川 未明
Lesen Sie 愛に就ての問題 (あいについてのもんだい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.220 Zeichen · 5 Bildschirme
半途でそれを救うとしたならば、その人間は終に行く所まで行かずして仕舞う。凡ての窮局によって人間は初めてある信仰に入る。自ら眼覚める。今の世の中の博愛とか、慈善とかいうものは、他人が生活に苦しみ、また境遇に苦しんでいる好い加減の処でそれを救い、好い加減の処でそれを棄てる。そして、終にこの人間に窮局まで達せしめぬ。私はこんな行為を愛ということは出来ぬ。本当の愛があれば、その場合それを凝視すべきである。真の傍観者に愛がないということは云えない。一つの事実をじっと凝視するという事は、即ち凝視そのものが私はある意味で愛そのものだと云い得ると思う。この意味から自分の敵に対しても凝視を怠ってはならぬ。
私一個の考から云えば、人を愛するという事も、憎むという事も同じである。憎み切ってしまう事が出来れば、そこに何等かこの人生に対して強い執着のある事を意味する。残忍という事もどれ程人間というものが残忍であり得るか、残忍の限りを盟した時、眼を掩ってそれ以上の残忍は為し得ないという時そこに本当の人間性はあり得る。
私は如何なる場合にも中途半端の虚偽を憎む。現代の多くの人々はこの中途半端に居る。