Japanische Klassiker mit Furigana
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あいよあい
愛よ、愛
岡本 かの子
Lesen Sie 愛よ、愛 (あいよあい) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.138 Zeichen · 99 Bildschirme
掘り出したものは何度も何度も洗ったり泥を吐かせたりしなければならぬ。寒い季節になると巴里の魚屋の店頭にはこうして産地から来た蝸牛が籠の中を這い廻っている。
蝸牛料理はまだ一種類しかない。それは蝸牛の肉を茹でて軟かくしたものを上等のバタと細かく刻んだ薄荷とをこね合せたものと一緒にして殻に詰めるだけのことである。然しこの簡単な料理にもなかなか熟練を要するという。蝸牛の季節には巴里のレストラントのメニュウには大抵それが載っている。或る養殖家の話では巴里で一年に食べられる蝸牛の数は約七千万匹で、それを積み重ねると巴里の凱旋門よりも高くなるというから大したものである。
蛙を食べ始めたのもフランス人だと聞いた。食用蛙は近来日本でも養殖されるが、本場のフランスに於てさえまだなかなか普遍的な食物とはなっていないようだ。その点から云えば蛙より蝸牛の方が遥かに優っている。蛙料理は上等のバタでフライにしてトマトケチャップをかけて食べる。上等のバタを使うので、出来上りがねっとりしていて些か無気味に感ぜられる。蛙は寧ろラードのようなものでからりと揚げた方があっさりしていてよくはないだろうか。