Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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らんだのかるた

懶惰の歌留多

太宰 治

Lesen Sie 懶惰の歌留多 (らんだのかるた) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.369 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

マスクをはずして、引き出しに収め、ぴたと引き出しをしめる。また、頬杖。とうもろこしは、あれは下品な食べものだ。あれの、正式の食べかたは、どういうのかしら。一本のとうもろこしに、食いついている姿は、ハアモニカを懸命に吹き鳴らしているようである。などと、ばかなことを、ふと考える。どんなにひどいニヒルにでも、最後まで附きまとうものは、食べものであるらしい。しかもこの男は、味覚を知らない。味よりも、方法が問題であるらしい。めんどうくさい食べものには、見向きもしない。さんまなぞ、食べてみれば、あれは、おいしいものかも知れないが、この男は、それをきらう。とげがあるからである。いったいに魚肉をきらう様である。味覚の故ではなくして、とげを抜くのが面倒くさいのである。たいへん高価なものだそうであるが、鮎の塩焼など、一向に喜ばない。申しわけみたいに、ちょっと箸でつついてみたりなどして、それっきり、振りむきもしない。玉子焼を好む。とげがないからである。豆腐を好む。やはり、食べるのに、なんの手数もいらないからである。飲みものを好む。牛乳。スウプ。葛湯。うまいも、まずいもない。