Japanische Klassiker mit Furigana
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わがじんせいかん
我が人生観
Lesen Sie 我が人生観 (わがじんせいかん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.326 Zeichen · 17 Bildschirme
太平洋戦争で司令や参謀が茶屋酒にウツツをぬかしていても、戦争を忘れていたワケではない。
とは云え、自殺する人間は、どんなに甘くても、世をいつわり、人をいつわり、自分をいつわっていたと見た方が穏当のようだ。トマサンが最後のウイスキーの一本をのみほしてから死んだのを見ても、よく考えてのことで、マーラーの如くだしぬけに女の子のアイクチでやられていないことがわかる。
私は死んだトマサンが好きである。彼の悲しい生涯に涙をそゝぐことにおいて、決して人後に落ちるものではない。しかし、自殺はなくもがな。シメククリが自殺であろうと、平和な往生であろうと、悲しかりしトマサンの生涯に何のかかわるところあらんや。
トマサンこそはタラスコンのタルタランに、さらに身にあまる情慾の鬼を住ませたごとくに、自らも始末につかず、変幻奇怪で、おぼつかない。恋情の真たるや偽たるや、影なるや、夢なるや、よく知ってもいるし、なんにも知らなくもある。すべてに執着の念断ちがたく、すべてに諦めてもいる。どこに本当の自分がすんでいるのか、トマサンも知らないのだ。なぜ死んだか、本人だって分りやしないんだ。