Japanische Klassiker mit Furigana
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme
初めて会った人の人物評も却々うがった洞察をし、いつの間に何を見ていたかを、よく私に振り返って考えさせたくらいだ。
この小説「碓氷越え」の観察の中で、私に関する部分にも、ふだん何も見ていないくせに或る程度の見方を怠っていないことが判った。小説を書くと大事そうに原稿を二つ折にしないで、厚紙で作った鞄のような紙挟みに入れて持って来たが、それを傍に置いて中々見てくれとはいわなかった。私は気を利かしてそれは原稿ではないか、話している間に読むから見せたまえというと、嬉しそうに含み笑いをして宜く書けなかったのですが、読んで下さいと恭々しそうに、また羞かんで差し出していた。
大ていの小説は彼の詩にある小ぢんまりとしたふうをし、気障なところがなく、素直な写生をこころみ、折々のしめくくりも出来ているし、あじわいを深めることも心得ていて、失敗の小説は殆どなかった。それはありのままを描いて行き、不正直と胡麻化しがなかったからだ、つめて書きあじをつけて書き、そして感動を一段隆めて主観的にあつかうことをちゃんと知っていた。たとえば私のことに関してはやはり私のものを捉えて書いていた。