Japanische Klassiker mit Furigana
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〈わがあいするしじんのでんき〉(ほい)
〈我が愛する詩人の伝記〉(補遺)
室生 犀星
Lesen Sie 〈我が愛する詩人の伝記〉(補遺) (〈わがあいするしじんのでんき〉(ほい)) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.167 Zeichen · 22 Bildschirme
異常な健康を誇る彼は先ず旅行からの帰途静岡あたりで下車して、萩原朔太郎の令妹周子さんをもらった当時は、彼女に電報を打って置いて旅館の一室で、旅の自慢話をし美しい妻を待ちきれずに肌をあたためる油断のならぬ男であった。無頼の放蕩児ともいわれる彼は先ず女に溺れるに早く、また女ゆえの苦衷は絶え間がなかった。泥足の小娘から家一軒買ってくれる芸者の愛人にいたるまで、一たい此の男は僅か五十一年の生涯にどれだけ多くの女を知ったことであろう。性は天真濶達、小肥りの脂肪質で女の前でよく足を捲って、太股の真白いかがやきを見せて笑った。百歳まで生きてもあれほど女に愛され、自らもすすんで突き抜いて人間行状の量をかせいだ男は稀であった。「四十にして家業を成さず、猫額の故里に呻吟すること二十年、零少なる詩銭を酒に代えて、後日釣戯に耽ける」というが、それより女光景にわが生涯をかけたという一行を加えた方がよい。昭和十七年(一九四二年)五月十五日脳溢血の発作後、僅か一時間の後に長逝した。彼はふだん良く戯談に「死なば五月」などと言ったが、それが旨く当ったのである。
田舎の女
(前略)
夕日が我々の頭に落ちてくる度に