Japanische Klassiker mit Furigana
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せんじりょこうかばん
戦時旅行鞄
海野 十三
Lesen Sie 戦時旅行鞄 (せんじりょこうかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.792 Zeichen · 22 Bildschirme
実は早いところ空気中に睡眠薬をまいて置いたから、金のやつはもう二十分のちには両の瞼がくっついて、それからあと正味六時間は、死んだようになってぐうぐう睡ることだろう」
「ああそうですか。それは手間が省けていい。じゃあこの大使館の始末を借りるまでもなく、余自らが彼の寝室に忍びこみ、余自らの青竜刀を以て、余自らが彼の首をはねてしまいましょう」
「そうするか。わしのためには、可愛いい弟子だったが、悪に魅られた今となっては、泪をふるって首を斬ることにするか。おおもう四十分経った。金のやつ、ぐっすり寝こんでいる頃じゃ」
醤にうまくいいくるめられている王水険大先生は、最高の善事をするつもりで、醤を引具し、窓下に高梯子をかけ、それをよじ登って、窓からそっと金博士の様子を窺ったのである。
ところが、寝台は空であった。もう一つの寝台も空であった。
「おや、金のやつ、さては逃げたな」
とうとう取逃がしたかと、残念そうに両人が室内を睨んでいると、ふと目についた物がある。それは一台の小型タンクであった。
「ありゃ、あんなところに、変なものがあるぞ」
「小型タンクなど、誰が持って来たのでしょう」