Japanische Klassiker mit Furigana
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げさくざんまい
戯作三昧
Lesen Sie 戯作三昧 (げさくざんまい) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.807 Zeichen · 42 Bildschirme
「古人の絵を見るたびに、私はいつもどうしてこう描けるだろうと思いますな。木でも石でも人物でも、皆その木なり石なり人物なりになり切って、しかもその中に描いた古人の心もちが、悠々として生きている。あれだけは実に大したものです。まだ私などは、そこへ行くと、子供ほどにも出来ていません。」
「古人は後生恐るべしと言いましたがな。」
馬琴は崋山が自分の絵のことばかり考えているのを、妬ましいような心もちで眺めながら、いつになくこんな諧謔を弄した。
「それは後生も恐ろしい。だから私どもはただ、古人と後生との間にはさまって、身動きもならずに、押され押され進むのです。もっともこれは私どもばかりではありますまい。古人もそうだったし、後生もそうでしょう。」
「いかにも進まなければ、すぐに押し倒される。するとまず一足でも進む工夫が、肝腎らしいようですな。」
「さよう、それが何よりも肝腎です。」
主人と客とは、彼ら自身の語に動かされて、しばらくの間口をとざした。そうして二人とも、秋の日の静かな物音に耳をすませた。
「八犬伝は相変らず、捗がお行きですか。」
やがて、崋山が話題を別な方面に開いた。