Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていしょうせつとはんざいじけん
探偵小説と犯罪事件
海野 十三
Lesen Sie 探偵小説と犯罪事件 (たんていしょうせつとはんざいじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.854 Zeichen · 4 Bildschirme
(一)犯人と被害者とは知合いの間柄である。裸体にしたのは着衣などで被害者の身許が知れるのを防ぐためで、身許が分れば、すなわち被害者と知合いの犯人が分ってしまうからだ。(二)被害者の履物が発見されるなら、その所在や状況によって、致死の過程や犯行が推定できるであろう。(三)別の白骨屍体の方も、同一犯人の仕業である。そのわけは、手口が同じと思われること、及び同一場所を利用するのは犯人の常道であること(その自信は犯罪淫楽性による)、別の犯人による犯罪現場の暗合は殆んど生ぜざるものであることによる。
右の予想の(二)は別として、(一)(三)とは後に小平某の告白によって事実であることが証明された。
「さすがに探偵小説家だけあって、ちゃんと当るんだね。こわいなあ」と一友人はいった。
「探偵小説を読んでいれば、こんなことは朝飯前だよ」と私は、ふざけて言った。
「しかしその小平某は、へまなことをやったものさ。始めからその犯行がばれることは分っている」
「どうして、どこがへまなんだ」
「それは言うのを遠慮しよう」私は答えるのを拒んだ。
その友人は、私の考えが何処に在るかを多少推量したらしく「じゃあ日頃探偵小説を読んでいれば、あんなにすぐ判るようなへまをやらなかったろうというんだね」