Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
Lesen Sie 播州平野 (ばんしゅうへいや) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.683 Zeichen · 214 Bildschirme
この手紙を受けとってからも、猶ひろ子が網走行きに執着しているのと、そちらはやめて、母のところへ行くのと、どちらが重吉にとって、気がすむことだろう。
しばらくして、帰って来た小枝が健吉を呼んでいる声がした。まだ土間に立ったままでいる小枝のところへ行って、ひろ子は母の手紙をわたした。
「ちょいと、読んで」
「何かあったの?」
眼を走らせて、小枝は蒼くなった顔でひろ子を見上げた。
「おばちゃん。――どうなさる?」
「行かなけりゃ。重吉さんは、きっと私がそうすると思うだろうと思うわ」
「でも――何てことでしょう!」
行雄も、やがて自転車で戻った。
「じゃ、切符は僕が何とか手配しましょう。姉さん、すぐ荷づくりなさいよ」
話をきくと、行雄がそう云った。
「姉さんが歩いて行っちゃひと仕事だが、僕は自転車だから何でもないよ」
こういう調子で、行雄がひろ子の行動にのり出してくれるのは日頃ないことであった。
「でも大丈夫かなあ? 一人で……何しろ凄いよ、今の汽車は……」
「私もそれが心配なのよ」
「仕方がないわ」
ここの田舎へ来るうちにも、そのひどさは十分身にしみている。ひろ子は、弁当だけもって行くつもりであった。