Japanische Klassiker mit Furigana
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しなまいのふくろ
支那米の袋
夢野 久作
Lesen Sie 支那米の袋 (しなまいのふくろ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.357 Zeichen · 50 Bildschirme
さったら……もう死ぬかもう死ぬかと思った位よ。そうしてそのうちに……御覧なさい。この臂の処が両方ともこんなに肉が出てピカピカ光っているでしょう。この臂はヤングが「猫の臂」って名をつけて、紐育婦人の臂くらべに出すって云っていたくらい柔らかくてスンナリしていたのが、知らないうちに擦り破れてしまって、動くたんびにヒリヒリと痛み出して来たんですもの。……それに気が付くと妾はもう、スッカリ力が抜けてしまって、意地にも張りにも動けなくなったようよ……両方の臂を抱えてグッタリとなったまま、呼吸ばかりセイセイ切らしていたようよ。
そのうちに又、上の方から四五人の足音が聞えて来ると、みんなの叫び声がまた、ピッタリとなっちゃったの。それに連れて降りて来る男たちの話声がよく聞えたのよ。器械の音とゴッチャになったまま……。
「アハハハハ。非道え眼に会っちゃったナ。あとでいくらかヤングに増してもらえ」
「ヂックの野郎が余計な宣告を饒舌るもんだから見ろ……こんなに血が出て来た」
「ハハハハ恐ろしいもんだナ。袋の中から耳朶を喰い切るなんて……」
「喰い切ったんじゃねえ。引き千切りかけやがったんだ。