Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいだんじゅうにそう

政談十二社

泉 鏡花

Lesen Sie 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.626 Zeichen · 48 Bildschirme

Aozora Bunko

ああ、叶屋の二階で田之助を呼んだ時、その男衆にやった一包の祝儀があったら、あのいじらしい娘に褄の揃ったのが着せられましょうものなぞと、愚痴も出ます。唯今の姿を罰だと思って罪滅しに懺悔ばなしもいいまする。私もこう申してはお恥かしゅうございますが、昔からこうばかりでもございません、それもこれも皆なり行だと断念めましても、断念められませんのはお米の身の上。

二三日顔を見せませんから案じられます、逢いとうはございます、辛抱がし切れませんでちょっと沢井様のお勝手へ伺いますと、何貴方、お米は無事で、奥様も珍しいほど御機嫌のいい処、竹屋の婆さんが来たが、米や、こちらへお通し、とおっしゃると、あの娘もいそいそ、連れられて上りました。このごろ客が立て込んだが、今日は誰も来ず、天気は可し、早咲の菊を見ながらちょうどお八ツ時分と、お茶お菓子を下さいまして、私風情へいろいろと浮世話。

お米も嬉しそうに傍についていてくれますなり、私はまるで貴方、嫁にやった先の姑に里の親が優しくされますような気で、ほくほくものでおりました。

何、米にかねがね聞いている、婆さんお前は心懸の良いものだというから、滅多に人にも話されない事だけれども、見せて上げよう。