Japanische Klassiker mit Furigana
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せいだんじゅうにそう
政談十二社
泉 鏡花
Lesen Sie 政談十二社 (せいだんじゅうにそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.626 Zeichen · 48 Bildschirme
(女、罪のないことは私がよう知っている、じゃが、心に済まぬ事があろう、私を頼め、助けてやる、)と、つけつまわしつ謂うのだそうで。
お米は舌を食い切っても爺の膝を抱くのは、厭と冠をふり廻すと申すこと。それは私も同一だけれども、罪のないものが何を恐がって、煩うということがあるものか。済まないというのは一体どんな事と、すかしても、口説いても、それは問わないで下さいましと、強いていえば震えます、頼むようにすりゃ泣きますね、調子もかわって目の色も穏でないようでございましたが、仕方がございません。で、しおしおその日は帰りまして、一杯になる胸を掻破りたいほど、私が案ずるよりあの女の容体は一倍で、とうとう貴方、前後が分らず、厭なことを口走りまして、時々、それ巡査さんが捕まえる、きゃっといって刎起きたり、目を見据えましては、うっとりしていて、ああ、真暗だこと、牢へ入れられたと申しちゃあ泣くようになりました。そんな容子で、一日々々、このごろでは目もあてられませんように弱りまして、ろくろく湯水も通しません。
何か、いろんな恐しいものが寄って集って苛みますような塩梅、爺にさえ縋って頼めば、またお日様が拝まれようと、自分の口からも気の確な時は申しながら、それは殺されても厭だといいまする。