Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょう
故郷
Lesen Sie 故郷 (こきょう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.843 Zeichen · 22 Bildschirme
結局は私が、兄たちを愛しているか愛していないか、問題はそこだ。愛する者は、さいわいなる哉。私が兄たちを愛して居ればいいのだ。みれんがましい慾の深い考えかたは捨てる事だ、などと私は独酌で大いに飲みながら、たわいない自問自答をつづけていた。
北さんはその夜、五所川原の叔母の家に泊った。金木の家は病人でごたついているので、北さんは遠慮したのか、とにかく五所川原へ泊る事になったのだ。私は停車場まで北さんを送って行った。
「ありがとうございました。おかげさまでした。」私は心から、それを言った。いま北さんと別れてしまうのは心細かった。これからは誰も私に指図をしてくれる人は無い。「僕たちは今晩、このまま金木へ泊ってもかまわないのですか?」何かと聞いて置きたかった。
「それあ構わないでしょう。」私の気のせいか、少しよそよそしい口調だった。「なにせ、お母さんがあんなにお悪いのですから。」
「じゃ私たちは、もう二、三日、金木の家へ泊めてもらって、――それは図々しいでしょうか。」
「お母さんの容態に依りますな。とにかく、あした電話で打ち合せましょう。」
「北さんは?」
「あした東京へ帰ります。