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Japanische Klassiker mit Furigana

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けいごろん

敬語論

坂口 安吾

Lesen Sie 敬語論 (けいごろん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.289 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

近ごろは商売仇も現れて、お世辞の必要があって、イラッシャイ、毎度アリ、などゝいう言葉もきかれるようになったが、かくの如く簡単に、言葉というものは生活に即しているものなのである。

もしも敬語というものがなく、「汝何を吾に欲するや」という一語しかない場合、戦争中の日本商人は仏頂面に客を睨めまわしてその言葉を云い、終戦後の今日はモミ手をしてニコヤカにそれを言うであろう。敬語の代りにモミ手とニコヤカがあるわけで、そこに実質的な何らの変りもありはせぬ。日本商人の敬語が悪いというなら、モミ手もニコヤカも悪いというだけのことである。

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言葉というものは、それが使用されているうちは、そこにイノチがあるものだ。

十年ぐらい前から、ラジオや新聞の天気予報に、明日は晴レガチのお天気です、とやるようになったが、大体古来の慣用から云えば、何々シガチというのは、悪い方向に傾いて行くときを云うのであって、病気シガチだとか、貧乏シガチだとかと云う。決して丈夫になりガチだの、金を儲けガチだのとは言わないものだ。天気の場合はクモリガチとは云ったものだが、晴れガチなんて慣用はなかった筈だ。