Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶんだんむかしばなし
文壇昔ばなし
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 文壇昔ばなし (ぶんだんむかしばなし) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.802 Zeichen · 20 Bildschirme
この時のことを「滝田君を憶う」という題で小山内自ら書いているから、ちょっとその一部を引用すると、
「とうとう仲直りをせずにしまった。」
滝田君が亡くなったと聞いて、私が直ぐ思ったことはこれだった。
(中略)
喧嘩というほどの喧嘩をしたのでもなかった。今になって考えて見ると、私の方にも随分落度はあった。
「高師直」という小説を二回続きで『中央公論』へ出してもらった時だった。第二回目の原稿――それも実は第一回分と一緒に出すはずだったが遅れたのだ――が、ひどく遅れて、締切間際になっても、日に五枚七枚とぼつりぼつりしか出せなかった。滝田君はとうとう肝癪玉を破裂させてしまった。もう少しで原稿を渡し切るという間際に、今度の作はだめだというような猛烈な悪評を書いた手紙に、渡しただけの原稿を添えて送り返して来た。
始めてそんな目に会ったので、こっちもすっかり肝癪を起してしまった。原稿が遅れたのは如何にも悪いが、何もおれの作を罵倒する必要はない。おれが『中央公論』へ寄稿するのは、おれの作を滝田樗陰に見てもらって、その批判を仰ごうとするがためではない。原稿が遅れたので腹が立つなら、あくまでもその罪を責めるが好い。