Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふみほご
文放古
Lesen Sie 文放古 (ふみほご) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.105 Zeichen · 9 Bildschirme
それを山本って人の遊びに来た時に『山本さん。塔が見えるでしょう?』って教えてやったら、『ああ、見えます。何メエトルくらいありますかなあ』って真面目に首をひねっているの。低能児じゃないって云ったけれども、芸術的にはまあ低能児だわね。
「そう云う点のわかっているのは文雄ってあたしの従兄なのよ。これは永井荷風だの谷崎潤一郎だのを読んでいるの。けれども少し話し合って見ると、やっぱり田舎の文学通だけにどこか見当が違っているのね。たとえば「大菩薩峠」なんぞも一代の傑作だと思っているのよ。そりゃまだ好いにしても、評判の遊蕩児と来ているんでしょう。そのために何でも父の話じゃ、禁治産か何かになりそうなんですって。だから両親もあたしの従兄には候補者の資格を認めていないの。ただ従兄の父親だけは――つまりあたしの叔父だわね。叔父だけは嫁に貰いたいのよ。それも表向きには云われないものだから、内々あたしへ当って見るんでしょう。そのまた言い草が好いじゃないの?『お前さんにでも来て貰えりゃ、あいつの極道もやみそうだから』ですって。親ってみんなそう云うものか知ら? それにしてもずいぶん利己主義者だわね。