Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶんげいのてつがくてききそ

文芸の哲学的基礎

夏目 漱石

Lesen Sie 文芸の哲学的基礎 (ぶんげいのてつがくてききそ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.519 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

うと信ずる。

私はまだ演説ということをあまり――あまりではないほとんどやった事のない男で、頼まれた事は今まで大分ありましたけれどもみんな断ってしまいました。どうも嫌なんですな。それにできないのです。その代り講義の方はこの間まで毎日やって来ましたから、おそらく上手だろうと思うのですけれどもあいにく御頼みが演説でありますから定めて拙いだろうと存じます。

実はせんだって大村さんがわざわざおいでになって何か演説を一つと云う御注文でありましたが、もともと拙いと知りながら御引受をするのも御気の毒の至りと心得てまずは御辞退に及びました。ところがなかなか御承知になりません。是非やれ、何でもいいからやれ、どうかやれ、としきりにやれやれと御勧めになります。それでもと云って首を捻っていると、しまいには演説はやらんでもいいと申されます。演説をやらんで何を致しますかと伺うと、ただ出席してみんなに顔さえ見せれば勘弁すると云う恩命であります。そこで私も大決心を起して、そのくらいの事なら恐るるに及ばんと快く御受合を致しました。――今日はそう云う条件の下にここに出現した訳であります。