Japanische Klassiker mit Furigana
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いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
Lesen Sie 文藝別冊[総特集]岡本綺堂 (いけぶくろのかい) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.671 Zeichen · 149 Bildschirme
奥山の豆蔵だって、これだけしゃべれば五十や六十の銭はかせげるのだ。ほんとうにばかばかしい。店をふさげて気の毒だが、おらあここにちっとのあいだ寝かして貰うよ。
(半七はそこにごろりと寝転んでしまう。人々はほっとして又もや顔をみあわせる。)
伝兵衛 (小声で。)もし、どうしたものでございましょうね。
十右衛 (顔をしかめる。)どうも飛んだ人を連れて来てしまった。まあ、仕方がないから、暫くこのままにしてそっと置くよりほかはあるまいよ。正気なら真逆にこうでもあるまいが、なにしろ酔っているのだから手の着けようがない。
弥助 (おなじく小声で。)それにほかの人とは違いますからね。
十右衛 そうだ、そうだ。それだから猶さら始末が悪い。眼のさめるまでまず斯うして置け。(人々に。)みんなももう用はないから、ここには構わずにめいめいの仕事をしなさい。
一同 はい、はい。
(庄八、長次郎をはじめ、若い者等は皆それぞれに分れて去る。伝兵衛は帳場に戻り、弥助も帳面と十露盤を取る。)
十右衛 どれ、奥へ行って旦那やおかみさんに逢って来ましょうか。まったく飛んだ人を連れて来て、みんなにも気の毒なことをしてしまった。