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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

」

ヴァイオリン弾きはすぐ赤くなって、唇を噛んで慌てて赤くなった顔の遣り場に困ったらしくどぎまぎしたが「馬鹿を言え。きさまなんぞに音楽学校のことを言ったって分るものか、そのころ勉強した音程の本なぞ皆ちゃんと今でも持っているんだ。」

そう少し蒼ざめながらいうと、さきの男は追いかけるように、

「じゃ拝見しましょうかね。音程の本がきいて呆れらあだ。」と毒づいて、気短かそうに煙草に火をつけていた。歳太郎がそばから、

「詰らないことを言わないで今夜のやつを練習しなければものにならないよ。日がだいぶ詰ったじゃないか。」と、年頭だけにそう言うと、ぐずぐず言いながら、「君、ちょいと失礼します。」と言って、また大きな口を開けながら、長長と歌いはじめるのであった。いちように大きく開けた口もと、そのきたない歯並、それらはただ機械的にすぼがったり開けられたりした。どこか哀調をふくんだところではわざと目をほそめ、額にしわを寄せながら泣くような声を出すのであった。

「楽器などがないと思って大きな声でうたえよ。低くっていけない。」

と、ヴァイォリン弾きがどやしつけるように叫ぶと、さきの男もぶっきら棒に叩きつけるように怒鳴った。