Japanische Klassiker mit Furigana
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どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme
」
「いえ、わたしはまだまだですもの。ほんとにまだまだだ――。」
かれはかれらしく早速みぶるいを一つやって、さて霜どきの蝗のように瘠せたからだを身構えることによって、己れの健康がどれほどもどうもなっていないのを喜ばしげに顔の上にあらわした。
「迎えにゆくぞ、――」
「来られるものですか? 不吉な、そして用もないしゃりこうべさん。」
かれはそこで又一つ、追いかぶさったように身ぶるいをした。
「その頭の鉢の地がだいぶ剥げかかっているぜ、――風邪をひとつ冒いたってもうそれきりだと思うがよい、おれの見舞いにゆく前に、誰かが行っておまえのかたをつけてしまうだろう。」
「おどかしたってそりゃだめです。――このとおりわたしはありがたいことには、全くこのとおりにいきいきしているんでございますからね。」
「いや、ありがたいことにはそんなひまにも少しずつずり込んでくるような気がするからね、まああわてずにおれみたいになるんだね。」
しゃりこうべは程よく微笑って、そしてその声を消してしまった。――かれは間もなく嘔気に似たうすきみわるさを汚ない匂いをかいだように、その鼻膜のあたりにかぎつけた。