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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

――国から乳母は一人もないと返事をしてきた。捜していたのか居なかったのか、腹立たしかった。

秋、写真を二枚撮った。夏がおもちゃを持って踊って見せると、にっと微笑ったところを写した。国の母親と妻のさとへ一枚ずつ送った。国の母親はそれを毎日抱いて寝ていると書いてよこした。愛憎のはげしい母親が、そういう優しい心になってくれたのを喜んだ。――すこし咳をすると、すぐ樋口さんを呼んだ。

「赤児よりかあんたがたが、神経質になるからいかん。」

肥った先生は、そういうとわたしと妻とに、或る程度まで打っちゃっておくようにと言った。わたしは外からかえるとすぐ赤児の顔を、その柔らかい頬を抓んでみなければ、書斎へはいらなかった。その抓み方が痛そうだと、女はよく抗議を言った。

「可哀そうに、そんな手荒いことなぞをして。」

「ほら、こうしてやると微笑っているじゃないか。ツマリこういう愛撫の方法もあることを知らないか。」

実際、赤児は、くすぐられたようで、いつもよく微笑った。電燈を置くために作らせた紫檀の台が、書斎の机のわきに晩になると置いてあった。その上を叩くことを赤児はすいた。とんとんという工合に――書きものをしているときに室へはいられると私は眉をしがめ、それによって妻は黙って赤児を抱いたまま、台を叩かないで出てゆかなければならなかった